英国白人ブルース･ロックの師範的存在のジョン･メイオールに誘われ、クラプトンはブルースをガンガンにやりまくる。曲は約半分がブルースのカヴァー。『Double Crossing Time』はメイオールとクラプトンの共作。『Ramblin' On My Mind』は初のソロヴォーカル曲だ。そしてなんと言っても圧巻なのは、インストででギター弾きまくりの『Hideaway』だろう。クラプトンにしろメイオールにしろ、ただブルースを演奏しているのではなく、そこにロックの要素を組み込んだ上で自分の音として表現しており、これが初期ヤードバーズと決定的に異なる点だと思う。

　頭から5曲はクラプトン在籍時の音源で、66年4月のライヴ。ベースはなんとジャックブルースで、クラプトンとはこの後パワーハウスでの共演を経てクリーム結成に至る。残り3曲は後にローリング･ストーンズのギタリストとなるミック･テイラー在籍時の音源で、こちらは68年のライヴとなっている。ジョン･メイオールがメインヴォーカルということもあり、どの曲もブルース色の濃い出来。『Have You Ever Loved A Woman』は、クラプトンがソロ以降でもライヴで演奏し続けるお馴染みの曲で、両者を聴き比べてみるのも面白い。