今回の公演は途中休憩を挟む二部構成となっていて、第一部の終盤で、ここでライヴが終わるんじゃと思えるくらいの最高潮に達した。個人的にSFAの中で最も好きな曲『Juxtapozed With U』のイントロが流れたときには全身に電流が走ったし、あの感動的だった2006年のフジロックのパフォーマンスが頭によみがえった。グリフのところにはマイクが3本あったのだが、通常は向かって右端のマイクで歌っていたのが、この曲のときはまず序盤のフレーズを左端のマイクを使った。コレにはプログラミング機材が直結されていて、自分で操作して声にエフェクトをかけながら歌い、やがてサビに差し掛かるとその隣(つまり真ん中)のマイクに移行して歌い上げていた。
『Show Your Hand』を経て、第一部ラストは『Receptacle For The Respectable』。曲の終盤ではヒューとグリフがギターソロを繰り広げ、2人で背中合わせになりながら弾いたり、ステージにひざまずいたりと、ちょっと過剰とも思えるアクションをしていて、メタルバンドのパフォーマンスをパロっているようにも見えたし、オレたちだってやろうと思えばこれぐらいのことはできるよ、と言っているようにも見えた。やがてギトがベースを頭上高く掲げると、ヒューとグリフもそれぞれのギターを×印のように重ね合わせ、エンブレムを形作るようなことをやっていた。そしてグリフは、「ハーフタイム 5分間」と日本語で書かれたスケッチブックを掲げながらステージを後にした。
私が最も好きなSFAのアルバムは、2001年作の『Rings Around the World』なのだが、第一部の終盤に畳み掛けたのに引き続き、アルバムタイトル曲である『(Drawing) Rings Around the World』が披露されたのも嬉しかった。第一部が強弱をつけたモードだったならば、第二部は一気に追い込みをかけようかというモードになっていて、この「攻め」のスタイルもとてもよかった。『Baby Ate My Eightball』や『Neo Consumer』といった最新作からの曲も見せ場を作ったし、そしてここでダメ押しの『Calimero』と来た!SFA最大のキラーチューンでありながら、他の公演では演奏されていなかったらしい曲なので、今回のツアーのマストソングではないんだなあと半ばあきらめていただけに、驚きと感激が同時に襲ってきた。場内の一体感も最高潮に達していて、ライヴのハイライトになった。
更に『If You Don't Want Me To Destroy You』で攻め立てた後、一転してスローナンバーの『Hello Sunshine』となり、この見事なギアチェンジにも唸らされた。更に曲は『The Man Don't Give A Fuck』と、シングル攻勢が続いたのだが、オーラスはサードアルバム『Guellila』のラストナンバーでもある『Keep The Cosmic Trigger Happy』。終盤になるとグリフは再び戦隊ヘルメットをかぶってそのままでギターを弾き、最後にはそのギターを放り投げ、ニンジンをフロアに投げ込み、と、やりたい放題だった。そして、グリフが「ありがとう東京 LOVE SFA」と書かれたスケッチブックを掲げてステージを後にし、そのすぐ後に今度はヒューが「正直に生きろ」と書かれたスケッチブックを掲げた。その後ヒューは「おわり」と書かれたスケッチブックを掲げるとステージを後にし、その「おわり」ボードはステージ正面に置き残されて、ここで客電がついた。