Green Day 98.3.15:東京Bay NKホール

ドームツアーの合間をぬってグリーン・デイを観るためNKホールへ。風が強くてとても寒く、目が痛い。とにかく中に入るまでが大変だった。今回はアリーナは全てスタンディングで、そのためかいろいろと規制が多かった。カメラ・録音機材は言うに及ばず、オペラグラス・双眼鏡も禁止。アリーナの人は手荷物をロッカーに入れるか主催者に預けなければいけない。預けるって言ってもなんかゴミ袋渡されてその中に荷物入れてたみたい。入場の際のボディーチェックは巨漢の外人がしていた。私は今月はライヴが多いので、体力面を考慮してスタンド席にしていた。それにしても、なんでスタンド席なのにアリーナの人と一緒に並ばなあかんねん。


日曜とはいえ、開演は4時と超早い。もちろん前座がいて、スキンヘッドでデブのヴォーカル(フランク・ブラックかと思った)率いる4人組が40分程演奏する。結構いいリズム演奏してて、アリーナは既に熱狂の渦と化している。まさかグリーン・デイと勘違いしてるんじゃないでしょうね。





最近東京ドームばかり行っているので、やはりキャパ7,000人のNKホールは狭く感じる。しかし、今や語り草となっている2年前の晴海9,000人スタンディングのときは、同じ日にソニック・ユースを観に行っていたためアウト。昨年のFRFは中止でこれもアウト。結構自分とは因縁が浅くない。なのに、ドームツアーの最中のためグリーン・デイは聞き込みが足りず、往生際悪く直前までCDウォークマンでアルバムを聴き続ける。前座終了から30分程してついにメンバーが登場。


ビリー・ジョーがステージを右に左に動く動く。スピーカーの上にも何度も上って客をあおる。2曲目の『Welcome To Paradice』から『Geek Stink Breath』の流れで既にNKホールは沸点に達する。新作『Nimrod』からの『Nice Guys Finish Last』『Hitchin' A Ride』もリアクションがいい。なぜか『Eye Of The Tiger』のイントロだけ演る一幕もあって笑わせてくれる。アリーナはもう最初からモッシュ&ダイヴの連続。そしてほとんど全曲が大合唱で拳突き上げ状態となり、客とバンドの一体感がものすごい。上のスタンドから観ていると、一面が一斉に肌色になる様はまるでジャニーズ系のライヴのようだ(行ったことないけど)。





途中、ビリーがスタッフを呼び出す。スタッフは「誰かギターの弾ける人います?」とビリーの意思を伝える。アリーナから男の子が選ばれ、ステージに上がってビリーと握手し、ギターを受け取る。これ、本当は弾けもしないのにただ単に目立ちたくて上がったのだとしたらライヴの熱気を一気に落としてしまうことになるので責任重大だが、ワンコードに徹したこともあり男の子はそれなりに健闘していた。そして男の子がアリーナに戻ると『Basket Case』のイントロが響き、もうこの日何度目かになる沸点に達する。グリーン・デイのよさというのはラモーンズやヴァン・ヘイレンにも通じる"いい意味でのワンパターンさ"だと思っている。『Basket Case』は代表曲であると同時にその象徴であると改めて感じた。


テンションが高いまま本編が終わり、アンコールも同じ熱気で展開。『When I Come Around』の終わりになると、トレがドラムセットをバラバラにし、マイクもbを放り投げる。そして2人してミネラルをステージにあるだけ全部出してきてアリーナの客にブッかけ続ける。ビリーはその間、客に背を向けてアンプと向かい合いながらノイジーなギターソロを繰り広げる。ギターノイズが消えるとトレとマイクはステージを去り、ビリー1人になってギターだけで『Good Riddance(Time Of Your Life)』を始める。スタートからここまでずっと熱狂しっぱなしだったのが、一転して静まりかえる。美しい光景だ。こんなワザも使うのね、ビリー。計1時間20分位。短い曲がほとんどなので、50分くらいしか演んないんじゃないかと心配していたが、充実した内容に満足した。





『Dookie』がバカ売れしてしまい、『Insomniac』が今ひとつとの評判だっただけに(それでも個人的には結構好きだが)、『Nimrod』はバンドの成長、前進を感じさせ、安心できるものだった。そしてこのライヴ。客をステージに上げるなんて大物バンドらしからぬ技だが、そうしたハプニングを自ら仕掛けるあたり、バカ騒ぎしているようでその奥底に醒めた計算のようなものを感じる。でも、こんなことを世界各地でやっているのかと思うと、やっぱり微笑ましく思ってしまう。日本は英語圏ではないので洋楽バンドとの一体感はなかなか味わえないものだが、そうした言葉の壁を乗り越えてこんなことをやってくれる連中はとても素敵な存在だ。




(98.3.15.)


















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