Summer Sonic 2003/Day 2-Vol.1 The Polyphonic Spree/Roony







出遅れた。会場近くのホテルに宿泊していたのだが、朝起きると体の節々が痛く、なかなか次の準備に取り掛かれない。朝食を摂り、なんとか支度をしていざ千葉マリンへ。前日を上回る暑さに、悲鳴をあげる。そして入場口だが、前日の朝と同じくアリーナ直結になっていて、厳しい手荷物チェックが復活していた。朝一に限ってだけこうすることの理由が、まったくわからない。


 前日の鉄拳と同様、アウトドアのオープニングアクトにはロマンポルシェが出演していた。名前しか聞いたことのない私は、この人(ユニット?)が芸人なのかアーティストなのかもよくわからない。とりあえず、「ここに黒船がやって来ないとどうして言えるんだ?」「お前ら、そのブラーとかジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンとかいうTシャツは今すぐ脱げ!」とかいうMCに笑った。そしてなんと曲が始まり、この人は歌い始めた。白い衣装だったのだが、上半身だけ脱いで歌い、そしてステージを降りてアリーナの前の方のオーディエンスとからむ。パフォーマンスはこのまま終了し、この人はアリーナ前を歩きながらステージを後にした。





 そして出ました、噂の白装束集団ポリフォニック・スプリー。ここ日本では、つい数ヶ月前に別の白装束集団がワイドショーなどで話題になっていたこともあり、どうしてもいいイメージがない。のだが、ポリフォニックにはそうした胡散臭さはなかった(当たり前か)。


 メンバーの数は・・・、数えてみるとざっと22人!ギターやベースといった生楽器を演奏する人もいちおういるのだが、音の中核になっているのは、ピアノやハープ、テルミンなどといった楽器の方。コーラス隊だけでも6人以上いたように見え、大人数でのハーモニーで観る側を圧倒する。メインヴォーカルの長髪の人はステージ上を右に左にと移動し、時折太陽の光を浴びるような仕草をする。果ては、ステージを降りてオーディエンスの中に突入。音としてはインドアの方がふさわしいように感じたのだが、パフォーマーとしてはやっぱり外かな。というか、こんな暑さが照りつける会場よりも、自然の中のステージで観たかった。





 ここで千葉マリンを離れ、インドアの幕張メッセへ向かう。暑い時間帯は外にいることを避けて、インドアの冷房をうまく利用するという思惑があるためだ。だけどもちろんそれだけではなくって、この日のインドアはラインナップが粒揃いなのである。


 この日のインドアトップバッターは、ロサンゼルス出身のルーニー。1曲だけPVを観たことがあったのだが、そのときに受けた印象は、ソフトなギターロックという感じ。しかしライヴの場となると、ポップメロディーの軸になっていたギターはよりハードでノイジーにかき鳴らされ、そしてメンバーの気合いの入りようもただごとではない。若さがいい方に弾けている。こうしたニューカマーを立て続けに観れるのもフェスティバルのいいところなのだが、今保持できている良さを今後も維持し、拡大して行けるのは、ほんのひと握りでしかない。サバイバルレースは、もう始まっている。





 この日は個人的に過密スケジュールで、休むときというのがココしかなかった。まずは前日と同じところで昼食を摂り、そしてメッセイベントホールへ。入り口から入ってすぐのところにタワーレコードのブースがあり、アンケートに答えると抽選でグッズが当選する、というものに参加してみた。しかし、あえなくハズレで缶バッジをもらったのみ。そしてインドアの方に戻ってみると、とんでもないことになっていた。


 まずは、メッセ2番ホールの入り口で大渋滞。入り口を入るとすぐに、階段及びエスカレーターで下に降りるという構造になっているのだが、どうやらエスカレーターの方を止めてしまったようだ。これは、降りてすぐのところがアーティストのサイン会ブースになっていて、エスカレーターに張り付いて上からその様子を覗こうという人が多くなったために、こうした処置をしたらしい。しかし、それで入り口がこんな状態になってしまったのでは、元も子もない。サイン会ブースの設置場所ミスだろう。











(2003.8.30.)
















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