Fuji Rock Festival'05 Day 3-Vol.3 Royksopp/Moby/The Mars Volta







さて、レッドマーキーではロイクソップだ。開始前から場内はすし詰め状態で、プレスの数も多い。ネットなどで何曲か聴いていてイイ感じだったので、個人的にも凄いライヴが観れるのではないかと、かなり期待して臨んでいた。がしかし、フタを開けてみるとあれっという感じ。デジタルビートが炸裂し、場内はダンスフロアと化し、熱狂の度合いがぐんぐん増してくる。悪くはない。だけど、それだけなのだ。異世界に連れ去られるような、凄い感覚に浸れると期待していたのだが、それはなかった。ライティングも単調で、これも不満だった。私の期待が大きすぎたのだろうか。





陽が落ちて、グリーンステージはモービー登場となるのだが、またしても強い雨が降り出した。これで3日連続の雨。この日は使うまいと思っていたポンチョを、仕方なく取り出して身につける。モービーは終始ギターを弾きながらステージ上をアグレッシブに動き回っている。必ずしも自らがリードヴォーカルを取るわけではなく、女性ヴォーカルに任せている曲も少なくない。


なぜかレディオヘッドの『Creep』を歌ってみたり、リクエスト大会のようなことをやってAC/DCの曲をやったりしている(ちなみに落選したのはビリー・アイドル。こっちも聴いてみたかったかも)。サービス精神が旺盛なことの表れなのかもしれないが、自分のオリジナルだけで勝負すればいいのにとも思う。そのオリジナルだが、思ったほどテクノではなく、むしろロックサウンドだ。


グリーンのトリ前というポジションは、次のニュー・オーダーへの流れもあり、当初は妥当だと思っていた(他のフェスではニュー・オーダーのステージで共演を果たしたりもしたそうだ)。がしかし、どうもモービーのプレイは詰めが甘く、パフォーマーとして巨大野外映えしているとは言い難い。グリーンではなく、ホワイトのトリ前くらいがちょうどよかったのではないだろうか。





雨の中をホワイトステージまで移動。マーズ・ヴォルタの機材の準備は少し遅れているようで、予定時間になっても始まる気配がない。するといつのまにか雨があがっていて、それに合わせたかのようにライヴの方も始まった。個人的には、2年前のサマーソニック以来だ。


セドリックとオマー、2人の元アット・ザ・ドライヴ・インが軸になっているマーズ・ヴォルタ。オマーは淡々とギターを弾き、セドリックはまるで足の裏にローラーがついているかのように、足を滑らせながら踊っている。バンドはかなりの大所帯で、まるでプログレのように各々のメンバーが延々とインプロヴィゼーションを繰り広げている。私は30分くらい観ていたのだが、曲と曲の切れ目がどこだったのか判別がつかず、果たして何曲演ったのかもわからずじまい。まったくコマーシャルさとは無縁な連中だが、それでもセカンドアルバムが全米4位に食い込んでいるのだから、世の中はわからない。そして面白い。


(2005.8.19.)
















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