Fuji Rock Festival'05 Day 2-Vol.3 Fatboy Slim/United State Of Electronica







ダイナソーのライヴが終わると時をほぼ同じくして、再び強い雨が降り出した。グリーンステージに戻る林道を歩いているとき、気分はかなりブルーだった。このまま帰っちゃおうかという気持ちもよぎったのだが、グリーンステージに着いて少し気分が持ち直した。そこではファットボーイ・スリムのDJプレイが、既に始まっていたの だ。


この日の朝、入場ゲートで3Dメガネが限定1万個で配布されていた。私がゲートを通ったときは既に配布が終了していたのだが、このメガネはファットボーイのライヴのために用意されたものだった。今年のグラストンベリーでも同じことをやったらしく、恐らくはモニターの映像が立体的に見えるのだと思う。





グリーンステージには、フジロック史上最高ではないかと思われるくらいに人が終結し、そして皆が思い思いに踊っていた。モニターには俳優クリストファー・ウォーケンが踊っているPV(何の曲だったっけ?)をVJがその場で操作していて、画面の一部がぐにゃぐにゃになっていた。モニターは、やがてステージ上のノーマン・クックをアップで捉えた。ステージにも巨大なモニターが上下2段に設置されていて、ノーマンはその真ん中の卓のところにいた。カメラに向かって顔を突き出し、片目だけアップにしたりしていた。


やがて映像は移り変わり、アニメーションやトイレに落書きしたりするPVなどになったりした。そのうち、今度は大きな黄色いニコちゃん風船を持った人(一般の人?)が10数人、ステージに登場。しばしステージで風船を持ったまま踊った後、その風船をフロアの方に投げ入れた。フロアではビーチバレーのように風船をあちこちに跳ね飛ばしていて、それが無数に戯れていて、微笑ましい光景になった。


さて流れた曲だが、私が記憶している限りでは、自身の『The Rockafeller Skank』、ビースティ・ボーイズの『Check It Out』、マドンナの『Music』、プロディジーの『Out Of Space』といったところ。そして終盤の大詰めというところで、アンダーワールドの『Born Slippy』が放たれたとき、私は移動を開始した。


今回はこれでもいいが、次回からはこういうことは他のステージでやってほしい。プレイにせよ映像にせよ想定の範囲内で、特に意外さはなかった。この日がノーマン・クックの誕生日だったとか、グラストンベリーでもこうしたスタイルで演ったとか、そんなこともあったかもしれないが、たった3つしかないグリーンステージのトリの枠のひとつを、こんなのに使われたんではたまらない。ケミカル・ブラザーズとファットボーイ・スリムで、順番にグリーントリを食いつぶすなんてことになったら、最悪だぜ。





さて、移動を開始してたどり着いた先というのは、レッドマーキーだった。日中のライヴアクトは午後9時半でいったん終了していて、11時からは深夜のアクトが始まるのだが、その一発目のユナイテッド・ステイツ・オブ・エレクトロニカを観に来たのだ。グリーンステージにあれほど人がいたにもかかわらず、ここレッドマーキーもすし詰め状態で、そんな中でメンバーが登場した。


メンバーは、7~8人はいるだろうか。女性ヴォーカルが2人に、ギター、ベース、ドラム、キーボード、プログラミングなど。曲はエレクトロポップというかダンスポップというか、80'sチックでどことなく懐かしさを感じさせ、ダフトパンクにも少し似ている。チープさが漂ってはいるが心地いいことに変わりはなく、場内をダンスフロアに変えることに成功している。このバカ騒ぎっぷりは、去年の!!!(チック・チック・チック)を思い出させるなあ。


(2005.8.19.)
















Back(Day 2-Vol.2) | Next(Day 3-Vol.1)





Copyright©Flowers Of Romance, All Rights Reserved.