Jeff Beck Discography Band Albums

Jeff Beck Group #1

Truth
Sales Date:1968.8. Produce:Mickie Most
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1. Shapes Of Things 6. Greensleeves
2. Let Me Love You 7. Rock My Plimsoul
3. Morning Dew 8. Beck's Bolero
4. You Shook Me 9. Blues Deluxe
5. Ol' Man River

 ヤードバーズ脱退後に発表した第1期ジェフ・ベック・グループのファースト・アルバム。voにロッド・ステュアート、bにロン・ウッドと、今や夢のようなバンド編成で、ロッドのvoは荒々しくて聴いていてどきどきする。ディナーショーの香りぷんぷんの現在とは大違いだ。

1曲目の『Shapes of Things』が、いきなりヤードバーズ時代の名曲のカバーで、この1曲だけで既にヤードバーズとは別次元の音楽であることを見せつけている。『You Shook Me』はマディ・ウォーターズのカバーで、後のレッド・ツェッペリンとの競作となるが、こちらの方がブルース色が濃い。また、ジミー・ペイジがツェッペリンの方向性をアコースティックにするか、ハードにするか考えていたときに、このアルバムを聴いてハード路線にすることを決めたのは最早有名な話だ。『Beck's Bolero』は、ペイジがベックに捧げた曲であり、この曲作りに参加したのはベック(g)、ペイジ(g)、ジョン・ポール・ジョーンズ(b)、キース・ムーン(ds)、ニッキー・ホプキンス(p)という、これまた夢のようなこのメンツでツアーに出る計画もあったらしい。キース・ムーンが、ペイジの新バンドを「どうせ飛べっこない=鉛の飛行船=レッド・ツェッペリン」と命名したのもこのときのセッションにおいてである。

私は遅まきながら去年(97年)やっとこのアルバムを買い、ベック=ギター・インストだという固定観念をブチ壊された。ベックはバンドとして折り合って行くのが下手な人のはずだが、このアルバムに限ってはタイトにまとまっていて言うことがない。ベックの全アルバム中の私的ベストである。







Cosa-Nostra Beck Ola
Sales Date:1969.6. Produce:Mickie Most
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1. All Shook Up 5. Plynth (Water Down The Drain)
2. Spanish Boots 6. The Hangman's Knee
3. Girl From Mill Valley 7. Rice Pudding
4. Jailhouse Rock

 第1期のセカンドにしてラストアルバム。dsがミック・ウォーラーからトニー・ニューマンに交代。音がますますタイトになった感じで、全体としての印象が一見地味だが前作にもひけを取らない名作だろう。『All Shook Up』『Jailhouse Rock』がエルヴィス・プレスリーのカバーで目を引くが、個人的にはインストナンバーの『Girl from Mill Valley』『Rice Pudding』のニッキー・ホプキンスのピアノが耳に残る。

CD化に際し、もちろん単品でも売られているが、『Truth』と2in1で売られているケースもある。また、『Beck Ola+Truth+Singles』として発売されているケースもある。これはシングル4曲を追加収録した替わりに『Blue's De Luxe』と『Girl from Mill Valley』がカットされているという暴挙が働かれている。最近は紙ジャケで発売もされている。しかしCDで紙ジャケはLPほど味わいもないし、だいいち高い。







Jeff Beck Group #2

Rough And Ready
Sales Date:1971.10. Produce:Jeff Beck
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1. Got The Feeling 5. I've Been Used
2. Situation 6. New Ways Train Train
3. Short Business 7. Jody
4. Max's Tune

 ベックが交通事故に遭ったため、18ヶ月のブランクを経て発表された、第2期ジェフ・ベック・グループのファースト。voが黒人のボビー・テンチとなり、ジャズっぽいシブさが前面に出ている。個人的には第1期より先にこっちの方を聴いていたために、ボビーのvoにはなじみが深く、安心感がある。しかし、ここでの目玉はdsのコージー・パウエルだろう。ベックと容貌が似ているのも話題だった。のちにさまざまなバンドで激しいドラミングを披露するパウエルだが、ベックと共演してくれていたのがとても嬉しい。98年4月に事故のため惜しくも死去。冥福を祈りたい。







Jeff Beck Group
Sales Date:1972.5. Produce:Steve Cropper
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1. Ice Cream Cakes 6. Going Down
2. Glad All Over 7. I Got To Have A Song
3. Tonight I'll Be Staying
Here With You
8. Highways
4. Sugar Cane 9. Definitely Maybe
5. I Can't Give Back The Love I Feel For You

 バンド名をそのままアルバムタイトルに冠した第2期のセカンドにしてラストアルバム。これでベックは アルバム2枚作ってはバンドを壊すとい う定説ができあがってしまった感がある(仕方ないか)。しかし、このアルバムは個人的にはとても思い入れが深い。私はラジオで『I Can't Give Back The Love I Feel For You/帰らぬ愛』を聴いてベックの虜になった。この曲を収録しているアルバムはどれだ、と探しに探したので、ベックの中で一番最初に買ったアルバムである。

しかし全体としては前作同様シブい雰囲気で、退屈な感じがして売り飛ばしてしまった。なんてことを・・・。しかし思い直して数年後に再び購入する。私は積もり積もってCDを1000枚以上所有するようになってしまったが、1つのアルバムを一度売ってまた買い直したアルバムといったらこれしかない。曲は『帰らぬ愛』と『Definitely Maybe』が好きで、特に『Definitely~』は以後のギター・インスト路線を予見させる、この時期の傑作ではないだろうか。







Beck,Bogert & Appice

Beck,Bogert & Appice
Sales Date:1973.2. Produce:Don Nix / The Boys
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1. Black Cat Moan 6. Why Should I Care
2. Lady 7. Lose Myself With You
3. Oh To Love You 8. Livin' Alone
4. Superstition 9. I'm So Proud
5. Sweet Sweet Surrender

 元ヴァニラ・ファッジのティム・ボガート(b)とカーマイン・アピス(ds)を巻き込んで(?)結成したトリオで発表。このツアーで初来日を果たしている。『Superstition』は言うま でもなくスティーヴィー・ワンダーの曲。スティーヴィーのアルバム『Talking Book』にもベックはゲスト参加しており、この頃両者はお互いを刺激しながら深く関わっていたと思われる。この頃までのスリーピースというと、まずクリームが浮かぶが、クリームほどではないにせよ各人の個性が激しくぶつかり合っていて異種格闘技戦のような緊張感を生み出している。しかし、アルバム全体としての印象はこじんまりしていて窮屈そうに思える。そして、このトリオも短命に終わった。







Beck,Bogert & Appice Live
Sales Date:1973.10. Produce:The Boys
Disc 1 Amazon.co.jpで購入−日本盤
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1. Superstition
2. Lose Myelf Without You
3. Jeff's Boogie
4. Going Down
5. Boogie
6. Morning Dew
Disc 2 1. Sweet Sweet Surrender 5. Black Cat Moan
2. Livin' Alone 6. Why Should I Care
3. I'm So Proud 7. Plynth / Shotgun (Medley)
4. Lady

 3人3様のバトルが発揮される舞台となるのは、やはりスタジオよりもライヴだ。今作は73年5月に実現した来日公演の中から18、19日の大阪厚生年金会館のステージが収録されたアルバムで、日本限定で発売されている。しかしベックのgは意外や目立っておらず、ほとんどの曲でリードvoを務めるカーマイン・アピスのパワフルなドラミングが前面に出ている。

3人の実力に対抗し得るヴォーカリストの不在がこのトリオを短命に終わらせたと言われているが、図らずもそのことを立証してしまったかのような形になっているライヴに思えて仕方がない。しかしベックはここで得た教訓を活かし、前人未到の新たな分野を切り開くことになる。











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