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ジェフ・バックリィ(Jeff Buckley)『Grace(Legacy Edition)』

公開日: : 最終更新日:2022/06/01 Jeff Buckley

ジェフ・バックリィ(Jeff Buckley)『Grace(Legacy Edition)』

1997年に亡くなったジェフ・バックリィが、生前に発表したアルバムは1994年の『Grace』1枚のみ。そのアルバムが、10年後の2004年にCD2枚プラスDVDのレガシーエディションとしてリリースされた。

ディスク1は本編のリマスターで、奇跡の声が、一層磨きをかけられた印象を受ける。レナード・コーエンのカヴァーにしてこの人の代表曲にもなった『Hallelujah』は、ライヴではジェフひとりによる弾き語りスタイルだが、オリジナルもバンドモードではなく弾き語りモードだった。この方がジェフの声が生きるという判断だったのだろうか。ディスク2には、カップリング曲や別テイク、カヴァー曲、ライヴ音源などが収録されている。

DVDは、PVとアルバム制作を追ったドキュメンタリーだ。PVは5曲を収録しているが、ラストの『Forget Her』はジェフの判断で『Grace』収録を見送った未発表曲になり、ディスク2の冒頭にも収録されている。

ドキュメンタリーは、DVD『Live In Chicago』に収録されたバージョンに、このエディションのための関係者のインタビューを追加した再編集版になっている。最も発言の多かったドラムのマット・ジョンソンは、その後セイント・ヴィンセントやベス・オートンの作品に参加している。プロデューサーのアンディ・ウォレスは、既に確立されていたシンガーソングライターのスタイルで行こうと考えたが、ジェフ本人はバンドスタイルを望み、その意向を生かしたとのこと。そういえば、ブックレットはジェフひとりではなく、バンドメンバーと一緒のショットが多い。

日本盤ブックレットには、本盤リリースの書き下ろしに加え、1994年リリース時のライナーノーツも再掲している。ドキュメンタリーでは触れられていない、ジェフの生い立ちからデビューについても言及されていて、なかなか興味深い。ジェフの父は、アーティストのティム・バックリィ。しかし両親は離婚していて、ティムはジェフが生まれる前に家を出ているとのこと。ジェフがティムに会ったのは、8歳のときの数日だけだったそうだ。ジェフは「ティムの息子」という親の七光的なメディア報道をとにかく嫌ったが、最初の頃はさておき、幸い現在ではそのようになっていない。

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