*

ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR(1976年)

公開日: : ドキュメンタリー

ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR

実在した暴走族「ブラック・エンペラー」の新宿支部を追ったドキュメンタリー映画だ。

全編モノクロ。バイクによる暴走や警察との小競り合いのシーンは少ないが、エンペラーの面々も警察官もモザイクなし、バイクの疾走シーンは撮影する側もバイクに乗って一団に入ってカメラを回していたのではと思わせる。

制作側が掘り下げているのは、エンペラーの面々の人物像だ。序盤にはメンバーのひとりとその両親との会話があり、後半には喫茶店でのエンペラーの会合があり、終盤はアパートの一室でのやりとりがある。各メンバーの紹介もなく、人名が字幕で出るわけでもないので、目で追いかけるしかない。数名のあだ名は確認できる。見る人が見れば、誰が総長で幹部が誰で、というのが、きっとわかるのだろう。

なぜこの作品を観ようと思ったか。それは、カナダに「Godspeed You! Black Emperor」というポストロックバンドがいて、ライヴこそ未見だがアルバムを何枚か聴いていたからだ。その後この映画の存在を知り、これはどう考えても偶然ではなく、バンド名はこの映画のタイトルから拝借したと考えるべきと思い、元ネタを確かめたくなった。

もともとは「Godspeed You! Black Emperor」をひとかたまりのフレーズとして覚えていたが、「Godspeed You」は「God Bless You」の意味に近く、旅に出る人に対して「幸運を祈る」とかけることばだそうだ。

関連記事

トゥパック:レザレクション(2003年)

96年に射殺され25歳の若さで亡くなったラッパー、2パック。その生涯をたどったドキュメンタリ

記事を読む

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年)

1999年4月。コロラド州コロンバイン高校において、生徒2人が銃を乱射し13人を射殺。そして

記事を読む

「ルーヴル美術館の夜-ダ・ヴィンチ没後500年展」

「ルーヴル美術館の夜-ダ・ヴィンチ没後500年展」を観た

レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年を記念して、フランスのルーヴル美術館では2019年から2

記事を読む

メイキング・オブ・モータウン(2020年)

音楽レーベル「モータウン・レコード」の、ドキュメンタリーを観た。創始者ベリー・ゴーディが、は

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑