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AMY エイミー(2015年)

公開日: : 最終更新日:2021/07/23 Amy Winehouse , ,

AMY エイミー(2015年)

27歳で生涯を終えた女性シンガー、のドキュメンタリー映画を観た。

アーティストとしてのエイミーは、2003年から2011年まで活動していた。デビュー時はジャズシンガーを自認し、メインストリームとは別のところにあると自らを位置づけていた。2006年リリースのセカンドアルバム『Back To Black』により、状況は一変。シングル『Rehab』が大ヒットし、翌2007年2月にはブリット・アウォードを受賞。1年後のグラミーでも、ビヨンセやといった強豪がひしめく中で、最優秀シングルを受賞した。

一方で、薬物やアルコールに溺れる一面も彼女にはあった。2007年にはブレイク・フィルダー・シビルと結婚するも、この男は暴力沙汰で逮捕され刑務所行きに。そして、エイミーの不倫を理由に離婚を言い渡す。問題の多い男だったが、それでもエイミーはこの男が好きだったようだ。その後彼女は薬物を絶つのだが、代わりにアルコールへの依存を深めてしまう。

商業的な成功とスキャンダラスなプライベートの両面を持ち合わせる彼女は、パパラッチの格好の標的になった。それが、更に彼女を追い込んだ。アーティストなら誰でもが通る道と思うが、彼女には守ってくれる(そしてダメ出しをしてくれる)スタッフがボディーガードくらいしかいなかった。『世界は少しぼやけている』での、家族がビリー・アイリッシュを全面的に支えていたのとは対照的だった。ただ、それもビリーの両親が芸能界出身でショウビズの世界を知っているからこそ対処できると思われ、一般人では対応が難しいのではと思った。

2011年6月、再起を賭けたはずのセルビアでのフェスは、泥酔してまともに歌えず、ステージでブーイングを浴びた。そして7月23日、自宅で亡くなっているのが発見された。

エイミーが晩年住んでいたのが、のカムデン地区だった。同地区のマーケット内に、彼女の銅像が建立された。2014年の年末にロンドンに旅行した際、エイミーの銅像を見るためだけにカムデンを訪れた。銅像の彼女は細身で華奢で、豪快でエネルギッシュなイメージとは異なっていた。これが等身大だとすると、ステージ上で彼女が放っていたオーラが如何に大きかったかと思わされた。

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