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キャプテン・ハーロック(2013年)

公開日: : 最終更新日:2021/07/18 松本零士

キャプテン・ハーロック(2013年)

劇場公開時、海外では高評価を得ているものの、国内では興行的に苦戦。評価もまっぷたつだったそうだ。しかし、アニメを観ていて、原作を読み、戦場まんがシリーズも読んでいる身として言わせてもらえれば、今作の出来には満足している。

まず危惧したのは、主要キャストを俳優陣で固めていることだった。宮崎駿は声優の過剰なアフレコが嫌いで芸能人を起用していると聞いたが、ワタシはその逆で芸能人のアフレコが嫌いだ。役の声を聞いてその人の顔が浮かんでしまえば、それはもうアウトだと思う。ジブリアニメにも、そういうケースはたくさんある。

がしかし、今回、そうしたストレスを感じることはなかった。ヤマの三浦春馬、ミーメの蒼井優には、ズレを感じることはなかった。小栗旬のハーロックは、役作りに苦労したのが伺えるが、ぎりぎり持ちこたえたと思う。そして、一番のはまり役は副長ヤッタランの古田新太だった。全く違和感がなく、この人を見直した。

フルCGによる映像の美しさは、群を抜いている。2001年公開の「ファイナル・ファンタジー」も素晴らしかったが、それに並ぶかあるいは凌いでいると思う。人物以外の背景やメカだけのシーンを見ると、実写ばりのリアリティーを表現できている。日本映画は実写では歯が立たないが、アニメでならハリウッドと渡りあえる。そう確信させてくれる。

難は、ストーリーと設定だろう。ハーロックが100年生きているとか、人類が侵略の限りを尽くした結果の贖罪として地球を破壊させるとか、それを実行するためのエネルギー?のダークマターについては、もっとフォローが必要だったと思う。ミーメがなぜ特殊な能力を持っているのかという補足も、どこかでしておくべきだった(してたかなあ)。

100年前の戦争で主力となった戦艦がデスシャドウだったり、ハーロックが使うサーベルの先端が銃になっていたり、大山トチローもちょっと出てきたりと、当然だが原作やアニメのテイストが継承されているのは嬉しいところ。一方で思うのは、ハーロックのような、かつてのアニメやヒーローものでは必ずいたニヒルな2枚目は、今の時代には合わなくなってきているのかも。

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