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ディープ・インパクト(1998年)

公開日: : 最終更新日:2022/08/23 SF

ディープ・インパクト(1998年)

高校生のリオは、天体観測中に新種の彗星を発見し、天文台のウルフ博士が計算した結果、彗星が地球に衝突することが判明。アメリカ大統領は、記者会見でニューヨークと同じ規模の彗星が地球に衝突すること、その彗星を宇宙から核爆弾で破壊するメサイア計画を発表する。

核爆弾で彗星を爆発させることには成功したものの、大小2つの彗星に分かれただけだった。政府は続けて地上から核ミサイルで迎撃するタイタン作戦、「ノアの方舟」と言われる地下シェルターへの待避を発表する。しかし人数的に国民の半数はシェルターには入れず、コンピューターで無作為に選ばれた人だけが入れることになっていた。

突如地球滅亡の危機に見舞われるパニック映画だが、彗星が衝突するというプロットは、隕石衝突の危機に見舞われる『アルマゲドン』と酷似している(公開時期は2か月しか違わなかったとのこと)。こちらは、彗星やその衝突に伴う被害の規模をSFXを駆使して描くよりも、さまざまな境遇にある人たちの人間模様の方に重きを置いている。

テレビ局に勤めるジェニーは、母を捨てて若い女と再婚した父が許せず、わだかまりを抱えていた。彗星発見者のリオとその家族はシェルターに入れるが、リオの彼女サラと彼女の家族は選ばれなかった。リオはサラと結婚すれば、彼女たちも対象者になれると考える。

メサイア号の乗組員には、かつてアポロ計画で名を馳せたベテランのフィッシュもいた。若いメンバーはフィッシュの起用を話題作りだと冷やかすが、計画失敗後に大きな覚悟を伴うアイディアを出したのはフィッシュだった。

キャストは、フィッシュに名優ロバート・デュバル、ジェニーにティア・レオーニ、リオにイライジャ・ウッド、大統領ベックに。主人公は、強いて挙げればジェニーなのだが、なぜかティア・レオーニはその後決定的な役を演じてはいない。

イライジャ・ウッドはここでは少年っぽさがにじみ出ているが、この3年後に『ロード・オブ・ザ・リング』に出演することになる。モーガン・フリーマンが大統領というのは、現実世界でオバマが2009年に大統領になることを予見しているようにも思えてくる。

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