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勝手にしやがれ(1959年)

勝手にしやがれ(1959年)

自動車泥棒の常習犯ミシェルは、マルセイユで盗んだ車に乗ってへ向かうが、追ってきた警官を殺してしまう。パリでは小切手を手に入れ換金を試みる一方、アメリカ人留学生のパトリシアのアパートに転がり込み、やがて2人は行動を共にする。そんな2人を、刑事が尾行していたー。

全体的に「乾いた」感触のある作品。ミシェルは犯罪者だが強い信念や情熱があるわけでもなく、ただ盗みを働いているに過ぎない。パトリシアとミシェルとの関係も非常にあいまいだし、心の奥底で何を考えているのかを読み取りにくいのは、ミシェルよりもむしろパトリシアの方だと思う。

主演、ジャン=リュック・ゴダール監督のモノクロ作品。もともとこの年代の映画に明るいわけでもなく、ゴダール監督作といってもの「ワン・プラス・ワン」しか観ていない。ので、正直言ってこの作品のよさを理解できたとは言い難い(汗)。がしかし、このドライさは『ルパン三世』をちょっとだけ思い出す(後で知るのだが、ルパンのモデルはベルモンドだそうだ)。

『勝手にしやがれ』という邦題は、原題とは掛け離れているらしいがインパクトがあり、この邦題を拝借してバンド名にしてしまった日本のジャズバンドまでいる。

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