*

機動戦士Zガンダム2 -恋人たち-(2005年)

公開日: : 最終更新日:2020/07/23 Z・ZZ

機動戦士Zガンダム2 ー恋人たちー(2005年)

宇宙世紀0087。ティターンズとエゥーゴの全面戦争において、エゥーゴは連邦軍/ティターンズの本拠地ジャブロー襲撃に失敗。シャア・アズナブルやレコア・ロンドはカツ・コバヤシと共に宇宙に戻り、カミーユ・ビダンは地球での反連邦勢力カラバと合流。そして、連邦軍に幽閉されていたアムロ・レイもカラバに加わる。

ティターンズは、強化人間フォウ・ムラサメやロザミア・バダムを戦線に投入。フォウとカミーユは、お互いの立場を知らずに接触し、つかの間の甘いひとときを過ごす。しかし、その直後にサイコとガンダムMk-2のパイロットとして対峙。一方、アムロは戦線に復帰するも今ひとつ吹っ切れずにいたが、ベルトーチカ・イルマが彼を後押しする。

テレビ版Zガンダムの新訳劇場版第2作で、「恋人たち」というタイトルは一見ガンダムらしからぬが、アムロにとってのベルトーチカ、カミーユにとってのフォウを、それぞれさしているのだろう。テレビ版のベルトーチカはとにかくうざく、ワタシが観てきたガンダムシリーズでは1、2を争う嫌いなキャラだ。しかし今作ではうざい場面はカットされていることもあり、まずまず見られるキャラにおさまっている。

一方のフォウだが、こちらは扱いが大きく変わってしまった。テレビ版では、自身の不安定な精神を制御できずにいるところを、カミーユとの度重なる交流によって徐々に人間らしさを取り戻すが、最後は自らカミーユの盾となってジェリド・メサに殺される。これは、アムロ~ララァ~シャアの関係性にも掛かっていた。

それが今作では、不安定な精神の描かれ方が中途半端で、挙句カミーユを宇宙に送り出す際に上官に殺されてしまう。最期があっさりしてしまった印象で、カミーユにとっての彼女の存在感も、テレビ版よりかなり弱まってしまっているのだ。

宇宙に戻ったカミーユは乗るモビルスーツがZガンダムに変わり、ガンダムMk-2はエマにシフト。しかし、タイトルにもなっているZガンダムなのに、存在感が薄い。マウアーも、大して描かれることなくジェリドをかばって死んでしまう。もともとZガンダムは新キャラを出しすぎていたきらいがあったが、劇場版になっていよいよ各キャラの描写が浅くなってしまった。

強いて言えば、テレビ版と同等の描かれ方に留まっているのはサラ・ザビアロフか。フォン・ブラウン市でのカミーユとの邂逅は、フォウをあっさり退場させた分だけより生きてきている。ただその分、カツとサラとの関連性が漠然としてしまった感はあるが。

関連記事

機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-(2005年)

1985年にテレビ放送された、ファーストガンダムの続編「Zガンダム」。放送から20年後の20

記事を読む

機動戦士Zガンダム3 -星の鼓動は愛-(2006年)

熾烈さを増すティターンズとエゥーゴとの戦いの中、第3勢力としてネオ・ジオンが登場。当初はエゥ

記事を読む

機動戦士ガンダムZZ

グリプス戦役にてティターンズは壊滅したものの、エゥーゴも多数の死者を出した。戦艦アーガマは、

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑