*

ランナウェイ/逃亡者(2013年)

ランナウェイ/逃亡者(2013年)

かつてベトナム反戦を訴えていた過激派集団のひとりが、30年後自首しようとしたところをFBIに逮捕される。新聞記者のベンはこの事件を調べるうち、弁護士で模範的な市民とも言えるジムが元メンバーのひとりだったことに行き当たるが、ジムはこの動きを察知して姿を消す。FBIはメンツにかけ、ベンは真実追求のため、それぞれジムを追いかける。

実在した過激派集団ウェザーマンに題材を得た、社会派サスペンスだ。ジムはニューヨーク州の片田舎に住んでいたが、ニューヨーク市に住む弟に娘を預け、ミシガンに向かう。タイトルこそ「ランナウェイ」となっていて、FBI目線だと逃亡だが、ジムは逃げたのではなく、かつての仲間に会って真実を証言してもらうのが目的だった。そしてベンは、もうひとつの真実を知ることとなる。

名優が監督および主人公ジムを熱演。調べたら公開時77歳で、顔こそシワだらけだが、体型は細身のままでそしてかなり動いている(一部はスタントを使っていたかもしれないけど)。年をとったこの人がダーティな役をすることはないだろうと思ってはいたが、ラスト直前でベンに人生の先輩のように接する姿にはさすがと思わされる。

ベンはトランスフォーマーシリーズの主人公の学生や「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」での息子役が代表的だが、パーマをかけたクセ毛にまるいメガネというちょっと冴えない風貌はこの人に似合っていると思うし、シリアスな役柄も好感が持てる。

最初に逮捕される女性がスーザン・サランドンで、出番こそ少ないがさすがに存在感がある。拘置所内では口を閉ざし、取り調べの相手にベンを指名。この2人、「ウォール・ストリート」では親子役だった。また、ジムの元同僚で逃亡を手助けする男のひとりにニック・ノルティがいたが、エンドロールを見るまでわからなかった(汗)。

関連記事

さらば愛しきアウトロー

さらば愛しきアウトロー(ネタバレあり)

1980年代のアメリカ。70代の老人フォレスト・タッカーは銀行強盗をおこない、クルマで逃走。

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑