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ライフ(2017年)は「エイリアン」へのオマージュ!?

公開日: : 最終更新日:2020/11/02 エイリアン

ライフ(2017年)

6人の宇宙飛行士、司令官の通称キャット、生物学者ヒュー、エンジニアのローリーとショウ、検疫官ミランダ、医師デヴィッドが乗り組んだ宇宙ステーションは、火星から採取したサンプルを持ち帰る。船内のラボ(実験室)にてサンプルに栄養を与えると透明のヒトデの形をなし、反応を示すようになる。ステーションはニューヨークの子供たちと交信し、地球外生命体の発見と世界は沸き立つ。生命体は、「カルビン」と名付けられる。

ラボの中で、ヒューによりカルビンは少しずつ成長するが、突如ヒューを襲ってしまう。傷ついたヒューをラボから出し、カルビンを始末するべくラボに入ったローリーは、口から体内に侵入されて絶命してしまう。ショウはラボを完全密閉しようとするも、カルビンは排気口が閉じられる前に潜り込み、船内に姿を消してしまう。

「ライフ」というタイトル、SFのジャンル、そしてショウを演じた真田広之が公開当時プロモーションしていた、というイメージしかなかったので、まさかこんなホラーとは思わなかった。それも「エイリアン」にかなり酷似していて、宇宙船という言わば「密室」の中で、クルーたちが次々に犠牲になっていく。

デヴィッドをジェイク・ギレンホール(「ナイトクローラー」「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」)、ミランダをレベッカ・ファーガソン(「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」「メン・イン・ブラック インターナショナル」)、ローリーを(「デッドプール」)、ショウは前述の通り真田広之で、少人数のキャストにしてはかなり豪華だ。

しかし、ラストの時点で「いちおう」生きているのはデヴィッドとミランダだけになる。そして2人が具体的な行動を起こすのも終盤で、ここまで来ないと誰が主人公なのかがわからない。ショウも、犠牲になってしまう。事件の前には地球に残した奥さんの出産をタブレットで見守り、誕生した子供をクルーたちに見せていた。なのに・・・。

2人になってしまった時点で、デヴィッドとミランダはそれぞれ脱出ポッドに乗り、デヴィッドがカルビンをおびき寄せて共に宇宙を漂流し、ミランダが地球に向かうことに決める。しかし、地球の周囲に数多く漂う宇宙ごみにぶつかってそれぞれのポッドの軌道が変わってしまい、ミランダが宇宙空間に飛ばされ、短時間で人体以上の大きさに成長したカルビンに締め付けられた、デヴィッドの方が地球に不時着してしまう。どこかの海上に着水し、現地住民がそれを発見してポッドを開けようとしたところ、デヴィッドが開けるなと絶叫するところで終了。なんという、バッドエンドだ。

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