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パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image Limited)『This Is PiL』

パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image Limited)『This Is PiL』

2012年、実に20年ぶりとなるオリジナルアルバム『This Is PiL』をリリースした、パブリック・イメージ・リミテッド(以下PiL)。ワタシが持っているのは、CD+DVDの限定盤だ。

まずはCDの方。92年以降ももしそのまま活動していればこうなっていたのでは、と思わせる洗練された音で、そこにジョン・ライドンの呪術のようなヴォーカルが混合されている。序盤の『One Drop』『Deeper Water』辺りが看板曲だろうか。

そしてDVDだが、2012年4月にロンドンの狭いクラブで行われたライヴを収録。時期的に新譜リリース前のはずだが、既にいくつかの曲が演奏されている。正直言ってカメラワークに難があり、ジョンやメンバーのショットが近すぎて、臨場感はあまりない。手ブレも結構ある。

出だしはジョンは丁寧に歌う感じだったが、5曲目の『Disappointed』から様相が変わってくる。1曲が長尺となり、いつ終わるともしれない無限演奏モードに突入だ。腕が確かなバンドメンバーたちは、もちろんジョンに呼応している。この音の洪水のような感覚に、かつて体験したサマソニやスタジオコーストでのライヴが脳裏によみがえってくる。これだ。この感覚なんだ、と。

ロック、パンク、レゲエ、ダブ、フリージャズ、などなど、さまざまな音楽が見え隠れする。そして、少しも古くなっていない(これがセックス・ピストルズと決定的に違う点だ)。ジョンは体型も幅広くなり、見た目はすっかりオッサンなのだが、しかしステージ上で少しもバテるところを見せない。そうして、2時間半のライヴをやり切ってしまった。

ボーナスディスク扱いにしては贅沢すぎる映像で、DVDだけを単品リリースしてもいいくらいだ(限定盤ということもあってか、現在CD+DVDは入手困難な様子)。そして、このクオリティのライヴをまた体感できるのかと思うと、楽しみでたまらない。

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