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『椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015(Blu-Ray)』

公開日: : 椎名林檎

『椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015(Blu-Ray)』

椎名林檎が2015年に行ったツアーから、12月の神奈川県民ホール公演が映像化された。個人的には11月のNHKホール公演に行っていて、その追体験をする感覚だ。

「彼奴等」とは、林檎のバックを務めるバンド「MANGARAMA」の面々のことだ。浮雲やヒイズミ、名越といった林檎にゆかりの深いアーティストから、玉田、鳥越といった腕利き、そしてトロンボーンの村田陽一など、多彩にして豪華な顔ぶれだ。村田は実は過去にも林檎のバックを務めたことがあるのだが、今回は存在感があった。単なるプレーヤーではなく、作曲家であり音楽プロデューサーであり大学教授でもあり、と、かなりすごい人だ。

特に前半、バックの映像のクオリティーが高かった。モノリスのような黒い石像が浮かび上がり、くるくると回るところで『凡才肌』でスタート。アリーナやスタジアムでもおかしくない映像で、それをホールで堪能できるのだからたまらない。更にはMUMMY-Dや向井秀徳との映像シンクロでのデュエットもあり、バンド紹介も映像でおこなっていた。

セットリストは、近年の作品やセルフカヴァーなどを含む、キャリア横断的だ。個人的には、『Σ』『警告』『真夜中は純潔』などの初期の曲が嬉しかった。林檎の衣装替えも恒例だが、ツアーのテーマ「百鬼夜行」にリンクしたラマ衣装や、まさかのナース服など、相変わらず彼女は攻めることをやめない。浮雲の『夢の途中』のカヴァーも、この人のイメージに合っている。

パッケージは2枚組で、Disc1がツアーを収録した映像。そしてDisc2は、ツアー終了後の2016年2月に、会場も同じ神奈川県民ホールで「陰翳礼讃2016」と題されたパフォーマンス。無観客で、メンバーは2列になり向かい合って演奏。セットリストも、ツアーでは演奏されなかった10曲がセレクトされている。

通常のライヴならオーディエンスを、テレビなどのスタジオライヴなら視聴者を、意識した演奏になるはずだ。しかし観客がいないステージは、メンバーたちが歌と演奏のみに集中しているように見え、アーティストとしての原点を確かめているようにも見えた。メタリカの映画「スルー・ザ・ネヴァー」では、ラストは無観客のアリーナ会場で淡々と『Orion』を演奏するのだが、林檎と「MANGARAMA」の面々が、メタリカの4人にだぶって見えた。Disc1がライヴの追体験なら、Disc2はボーナスであり、未知の空間への誘いだ。

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