コーン（KoRn）Live At CBGB

2004年にリリースされたkornのベストアルバム『Greatest Hits Vol.1』の初回盤には、DVDが付与されている。その内容だが、約35分のライヴ映像だ。短いといえば短いが、しかし内容は濃密。2003年11月に、ニューヨークのライヴハウスCBGBで行われた無料ライヴを収録したものだからだ。

KoRnの本国アメリカでの人気は推して知るべしで、彼らがライヴハウスでライヴをやるというのは、まずありえない「事件」だ。映像は、当日にCBGBでライヴが行われるというラジオの告知から始まり、それを聞きつけて集まったファンたち、そして機材を搬入するスタッフなどが映される。

そしていよいよライヴとなるが、フロアは200から300人くらいのキャパシティだろうか。とにかく狭い。そして天井も低い。ステージとフロアとの間にもスペースはなく、最前列の客はかぶりつきで見ている。ステージ上も狭くて、メンバー5人とドラムセットなどでもういっぱいいっぱい。そんな中で、ジョナサンは例の特殊マイクスタンドで歌い、フィールディーのベースが唸る。

メンバーに見た目のアクションはほとんどないが、演奏そのものと音圧だけで、場内が異常な雰囲気に包まれているのが、見ていてわかる。「格」のあるバンドが狭いハコでライヴをやるとこうなる、というまさに見本のような映像だ。選曲はシングルを中心にした代表曲ばかり。演奏自体がこれだけだったのか、DVDの編集としてこうなったのかはわからないが、ベストなセレクトだろう。

このベスト盤、タイトルに「Vol.1」とある。とすれば、当然Vol.2も将来リリースされることが予測できる。そこにはまた、今回のようなボーナスDVDが付与されるのだろう、きっと。