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ムッシュかまやつさん

ザ・スパイダース『ツイン・ベスト・セレクション』

ムッシュかまやつさんが、今年3月に亡くなった。かまやつさんについてあまり知らないワタシだったが、CSのフジテレビで過去にかまやつさんが出演した番組が一挙放送されたのを観て、アーティストとして、そして人として、ちょっとではあるがわかってきた。

まず驚いたのは、その年齢だ。享年78歳。スパイダースは堺正章と井上順のツインヴォーカルを前面に出していたが、2人とも70歳だった。同世代の田辺昭知がリーダーとしてどっしりと構え、音楽面をかまやつさんが担っていたようだ。そしてだ。76歳、75歳、ミック・ジャガー74歳と、ロックの礎を築いた巨人たちよりも年上ということになる(年齢は今年末で換算)。

そのスパイダースが、60年代前半から活動していたのにもびっくり。グループサウンズは60年代後半に隆盛を極めたイメージがあり、ブームに先んじていたことになる。更には、国内だけにとどまらずヨーロッパのプロモーションツアーも行っていた。かまやつさんは、ロンドンに滞在したときに現地メディアに大きく取り上げられるよう、一流ホテルに宿泊し記者会見をやったと言っていた。

かまやつさんのルーツはカントリーミュージックとのことで、アメリカを横断する旅の番組では、メンフィスやナッシュビルなどを訪れ、ハンク・ウィリアムスの孫と共演。一方別の番組では、若いアーティストとも積極的に交流。ブンブンサテライツをZepp Tokyoの楽屋に訪れたかと思えば、その数ヶ月後にロンドンの彼らのスタジオを訪れている。ロンドンでは、日本人がメンバーのバンドのライヴに飛び入りし、ストーンズ『Satisfaction』をギターをかき鳴らしながら歌っていた。

同世代だけでなく、若い世代からも慕われていたかまやつさん。人柄かなあ。偉ぶったりいばったりという様子は見られなかったので、どこにでも誰にでもすっと入っていける身軽さが、かまやつさんにはあったのではないだろうか。俳優もやっていて、映画「戦国自衛隊」にも出演していたっけ。

先日のグリーンルームフェスでの奥田民生は、『やつらの足音のバラード』を最初に歌い、かまやつさんに捧げていた。

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