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椎名林檎@NHKホール 2015年11月7日

公開日: : 椎名林檎 ,

椎名林檎@NHKホール 2015年11月7日

開演の18時を5分ほど過ぎたところで、客電が落ちた。ステージを覆うスクリーンに、黒い石像のようなものがいくつか浮かび、くるくる回る。スクリーン越しに椎名林檎が立っているのが見えたかと思うと、彼女は歌い始めた。『凡才肌』だ。

やがてスクリーンがせり上がり、ステージセットとバンドメンバーが明らかになる。バンドは、フジロックロックインジャパンなどのフェスのときとほぼ同じだろうか。ほとんどの人が、ツアーグッズにもなっているラマシャツを着ている。林檎は着物姿だが、ものすごく細身に見えた。

今回は、以前にも増して映像のクォリティーが高く、また生バンドとのシンクロ率も高い。夫の児玉裕司が手掛けているということもあるのだろう。序盤の映像などアリーナやスタジアムでもおかしくない仕様で、それをホールでやっているのだからなおのこと圧がすごい。そして、『尖った手口』ではMummy-Dが映像で現れてラストを歌い、『神様、仏様』では向井秀徳のヴォーカルと歌詞が映像で出ていた。

『神様、仏様』のラストが映像によるメンバー紹介となり、また林檎の衣装替えタイムにもなっていた。彼女は紺のコートで姿を見せ、『SG ~Superficial Gossip~』を歌うが、続く『熱愛発覚中』でなんとナース服姿になった!初期の『本能』の頃以来!?更には『至上の人生』で赤のスリップドレス姿になり、と、とにかく脱ぎまくり(笑)。

『迷彩』『罪と罰』と、初期の曲に場内は沸き立ち、彼女はバックドロップの方から袖にはけていく。ここで浮雲ヴォーカルによる、来生たかお『夢の途中』のカヴァーだ。彼の声質に合っているチョイスだと思う。

そして再登場した林檎だが、今度はラマのドレス姿に。そしてここからは、彼女がこれまで積み重ねてきた実績の奥深さを、まざまざと見せつけられる。まさかまさかの『Σ』、99年4月の渋谷クアトロで観て以来(と思う)『警告』、石川さゆりおよびSMAPに提供した『名うての泥棒猫』『華麗なる逆襲』。

『とりこし苦労』では、自らセミアコを弾きながら歌った。キャリアを通しても、ライヴの場でセミアコは極めて珍しいのでは?珍しいと言えば、実はどのアルバムにも収録されていない『真夜中は純潔』も貴重。それにしても、ここまでクライマックスの連続。いつ本編が終わってもおかしくない状況だ。

『御祭騒ぎ』になると林檎は手旗をとって振り、場内も手旗振りまくり。『キラキラ武士』『長く短い祭』は、浮雲とのデュエットだ。『群青日和』は、間奏で浮雲と名越のツインリードとなり、そのままメドレー式に『NIPPON』へとなだれ込む。ここでは林檎もギブソンRDを手にし、トリプルギターになった。

アンコールは、どうやら今回のツアーでいつもやっているらしいテレフォンショッキング風のコーナーに。ヒイズミがタモリ役になり、スクリーンにはドラムの玉田の写真。その玉田の紹介で林檎となったが、指名された林檎はちょっと不服そうだった。ので、改めてメンバーを紹介し、オーラスで『虚言症』を。彼女が椎名林檎名義ではじめて登録した曲だそうだ。

林檎とメンバーがステージを去った後、スクリーンにアニメのエンドロールが流れる。ショウが終わったことを、明確に意識付けさせるためだろう。林檎やメンバーのキャラクターは、高橋留美子風のタッチで描かれていた。

セットリスト
1.凡才肌
2.やさしい哲学
3.いろはにほへと
4.尖った手口
5.労働者
6.走れゎナンバー
7.神様、仏様
8.現実に於て
9.現実を嗤う
10.SG ~Superficial Gossip~
11.熱愛発覚中
12.至上の人生
13.ブラックアウト
14.迷彩
15.罪と罰
16.夢の途中
17.Σ
18.警告
19.マヤカシ優男
20.名うての泥棒猫
21.真夜中は純潔
22.とりこし苦労
23.キラキラ武士
24.華麗なる逆襲
25.御祭騒ぎ
26.長く短い祭
27.群青日和
28.NIPPON

アンコール
29.虚言症

フジロックでもロックインジャパンでも彼女のライヴは観ているが、やはり単独公演は密度の濃さが段違いだ。林檎自身の充実ぶりは勿論だが、バンドもすごい。玉田のドラム。鳥越のベース。3つの鍵盤を操ったヒイズミ。パーカッションもトランペットもヴォーカルもこなした、ギターの浮雲。

しかし、今回バンドの要になっていたのは、ギターの名越ではなかったかと思っている。直立不動で派手な動きもなく、長髪に隠れて表情はほとんど伺えなかったが、常時高いレベルでギターを弾いていた。亀田誠治も斉藤ネコもいない(亀田はこの日観に来ていたようだ)今回のツアー、以前より林檎のサポートをしていた名越が、彼女の保護者役になっているのだと思う。

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