ジョジョの奇妙な冒険（アニメ）

今年で連載25周年を迎え、独特の画風と読み手を裏切り続けるトリッキーな展開、ありえない擬音など、もろもろが凝縮され、根強い人気を誇るマンガ、ジョジョの奇妙な冒険（ジョジョ）。今までOVAや劇場用などでのアニメ化はされていたらしいが、この秋からテレビアニメとして放送が始まった。

何しろ原作は超大作だ。現在は第8部が連載中で、劇中の時間軸は130年にも渡り、更にはパラレルワールドまで描かれている。今回のアニメはどこかをピックアップするのかと思いきや、第1部の冒頭から始まった。

色使いが斬新だが、これはマンガの世界観を継承できている。そしてジョジョと言えば擬音なのだが、これが字でも表現されているのだ。マンガでは音が出せないがゆえに擬音を字として描いているのだが、それは通常アニメ化されたときには音に置き換わってしまう。それを、ジョジョではちゃんと「バーン」「ドギューン」という擬音の字が画面に出てくるのだ。はは。

エンディングテーマがイエスの『Roundabout』なのにも意表を突かれた。作者は洋楽ファンでもあり、劇中に登場するキャラクターの名前や繰り出す技の名前の大半には、アーティスト名や曲名が適用されている。ので、これもしてやったりといったところだろうか。『Roundabout』は、長尺の曲が多いイエスの中ではポップでコンパクトな方で、実際ヒットもして、バンドにとっての看板のような曲だ。がしかし、ここではそうした軽快さは感じられず、これから繰り広げられるジョジョとディオとの攻防を暗示させるように聞こえ、ぞくぞくする。

関東では、第1話は先週5日にMX-TVで放送された。だが、BS11ではあさって12日深夜に第1話が放送されるので、見逃した人でもまだチャンスはある。