THE SUN ALSO RISING – 浜田省吾特番

浜田省吾が4年の歳月をかけて敢行したツアー「ON THE ROAD 2001」は、今月10日と11日の武道館公演を以って幕を閉じた。このツアーにリンクする形で、昨年秋からテレビで浜田省吾の特番が断続的にオンエア。第1弾は8月で、本人が制作に全面的に関与。第2弾は10月で、これは浜田がスタッフに任せたそうだが、第1弾を焼き直ししただけの内容で、個人的には少々不満の残る出来だった。そして、第3弾は12月にオンエアされた。

第1弾では浜田と陣内孝則がからむショートドラマがあり、第2弾では浜田と交遊のある時任三郎がナレーションを務めた（以前ドラマの主題歌として時任が歌っていた曲『Walking In The Rain』は、浜田が書いた曲だ）。では今回はというと、音楽評論家の渋谷陽一の浜田に対するコメントが、合間合間に挿入。渋谷はロッキンオン社長として洋楽雑誌の制作を長年続けて来たが、浜田省吾は長きに渡ってフォローし続けて来た数少ない日本人アーティストだ。年齢的にもほぼ同世代のようで、戦友のような感覚も持ち合わせている様子。

映像はPVとライヴ映像が半々で、ライヴは9月のさいたまスーパーアリーナのものを多用している。ワタシは11月の代々木公演を観に行っていることもあり、ステージセットやバンドメンバーの演奏やアクション、もちろん浜田の歌声と、そのときの感動が再び自分の頭の中によみがえってきた。曲は90年代以降のものがピックアップされている。今回のサブタイトルになっている「THE SUN ALSO RISING」は、『日はまた昇る』という曲を英語にしたもの。2部構成で行われているライヴの本編ラストを飾る、心に染みる佳曲だ。

11月の代々木公演のとき、浜田自身の口からこの番組についてのコメントがあって、どうやら第4弾までを作る構想を持っているようだ。第4弾では、今まで取り上げられてこなかったアンコールのセンターステージでのパフォーマンスが拝めるのではないかと、勝手に予想している。